使われなくなった規格には理由がある

 

ウェブサイトを成り立たせるための規格は様々なものがあり、時代とともに大きく変化をしています。

使われなくなった規格はたくさんありますが、それにはそれぞれきちんとした理由があります。

 

使われなくなった規格には理由がある:Flash

2000年頃から盛り上がり、非常に多くのウェブサイトで使われていた規格といえば、何と言っても Flash(フラッシュ) です。

adobe-flash-logo

ウェブサイトでアニメーションを表示できるということで(当時はパラパラ漫画的なGifアニメーションくらいしかなかった)、大企業のウェブサイトでもこぞって使っていました。 中にはフルFlashといって、ウェブサイト全部をFlashで構成したサイトもありました。

また、Youtubeなどの動画サービスや、アニメーション広告でもFlashが使われ、標準規格と言ってもいいほどの普及率でした。

 

しかし、インターネットが普及し、ウェブサイトを探し、訪れる入り口として 検索サイト が一般的に使われるようになると、アニメーションで作成されたコンテンツはテキストがないため、検索サイトの情報を収集するクローラーに情報を認知してもらえず、中身のないサイトという評価をされてしまい、検索サイトで上位に表示されなくなるという欠点が見つかります。

また、Flashコンテンツを表示するためのFlash Playerの脆弱性を悪用した行為も行われ、アップデートで脆弱性を防いではの繰り返しで、セキュリティ面での信頼性も落ちてしまいました。

 

2008年以降、HTML5という規格が生まれ、Flashを使わなくてもアニメーションを表示でき、その他の点でも優れているということで一気に普及し、FlashからHTML5への移行が行われました。

HTML5とは何かを簡単にまとめてみた

 

ブラウザがFlashをサポートしない時代が来た

YouTubeもFlash Playerなしで視聴できるようになった頃には「Flashなしでもいいよね。」という雰囲気になりましたが、いよいよブラウザがFlashを切り捨てる時代になって来ました。

この動きはGoogleが早く、2015年にChromeでのFlash対応をやめるという表明をしています。

ChromeブラウザでのFlashアニメ非自動再生は9月1日から

2016年12月にはHTML5を標準とし、Flash機能のブロックをさらに進めていきます。

Google、ChromeでのFlashブロックをさらに推進、12月にHTML5をデフォルトに

間もなく、標準設定のChromeではウェブサイト上のFlashコンテンツは表示されない ということになります。

スマートフォンではiPhoneやiPadは元々未対応ですし、Andrid OSも新しいバージョンではFlashのサポートを打ち切っていますので、スマホ・タブレットでは、Flashコンテンツが表示できないのが現状です。

 

iPhoneは発売当初からFlashをサポートしなかった

2007年(日本では2008年)の発売当初から、「Flashはレガシーな(古い)規格だからサポートしない」という姿勢を貫いたのが、AppleのiPhoneです。

当時はiPhoneでFlashが使えなくて不便、という声もありましたが、ウェブサイトを取り巻く環境がどんどん変わっていき、あっという間にそんな声はなくなりました。

 

AdobeはFlashからAnimateへ

Flashの開発元であるAdobeもこの状況を踏まえ、Flashの立ち位置を変化させ、アニメーション制作ツール Animate として新たな展開をしています。

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Adobe Flash Professional を Adobe Animate CC に名称変更

Animate CCの購入 | Flash、ベクターアニメソフト無償体験版

 

まとめ

ウェブサイト使うFlashという規格は、事実上終わっています。

各ブラウザがFlashのサポートを打ち切っても、多くのウェブサイトで問題が起きることはありません。

利用する方にとっても、使っているブラウザがFlashを表示できないといったことは関係ないことになっているでしょう。

今でもFlashコンテンツを使っている一部のウェブサイトでは、「ホームページの一部が表示されないぞ!」というクレームが来て、慌てて改修するか、訪れる人もいないから無反応でそのまま放置される・・・といったことになるのではないかと思います。

 

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